maternityマタニティ治療
妊娠中の歯科検診が大切な理由(ワケ)。
女性は妊娠すると体調に大きな変化が現れます。お口もその例外ではありません。
妊娠初期はつわりが原因で歯ブラシを口に入れるのもつらい……という方は多いのではないでしょうか。
そうなると歯磨きが不十分となり、むし歯にかかりやすくなります。
特に“吐きづわり”の傾向が強い方は、逆流した胃酸がお口の中を酸性にし、さらにむし歯リスクが高まってしまいます。
妊娠中はストレスにもさらされやすく、それによって唾液の分泌量が減る方も。
分泌量が減るとむし歯リスクが高まるほか、細菌が繁殖してお口のネバつきや口臭の原因にもなります。
妊娠中の歯科治療はつわりも治まり、体調や胎児の状態も安定してくる安定期に入る妊娠5~8ヶ月ころに受けるのがおすすめです。
治療を受ける場合は歯科医師に妊娠中であることを伝えて、相談してください。
妊娠初期(15週まで)は、薬や麻酔を使わなければいけない治療をすると、胎児への影響が考えられるため、緊急ではない治療は後回しにしましょう。
この時期は、むし歯にならないように、ご自宅でのセルフケアをしっかり行って対処することが大切です。
妊娠後期(28週から)は診療台に体を預けた際にお腹が圧迫されて気分が悪くなる「仰臥位性低血圧」を起こす恐れがあるため、長い時間同じ姿勢を取ることになる歯科治療は避けたほうがよいでしょう。
妊娠中によくあるお口のトラブル
特に注意が必要なのは妊娠中の「歯肉炎」です。
妊娠中はホルモンの変化によって歯ぐきが腫れやすく(歯肉炎)、妊娠中期から後期にかけて悪化しやすくなります。
歯肉炎はいわゆる歯周病の初期症状です。
歯ぐきに腫れや炎症を起こす歯周病菌は、血液によって全身に運ばれ、さまざまな全身疾患の原因となることが明らかになってきました。
妊娠中の女性の場合、子宮へも運ばれ「早産」や「低体重児出産」を引き起こすこともあります。
歯磨きができない場合の対策
奥歯をみがくと気持ち悪くなるとき
小さい歯ブラシに変えてみましょう。
歯磨き粉の匂いや味が気になるとき
何も付けなくても大丈夫です。
どうしても歯磨きが気持ち悪いとき
マウスウォッシュなどでうがいをしましょう。
虫歯菌を抑える作用があるので、食後にキシリトールを噛むのも効果的です。
妊娠中の歯科治療、赤ちゃんへの影響は大丈夫?
レントゲンの影響
歯科治療で使用するレントゲンの放射線量はごくわずかなうえ、照射場所は子宮から離れているので、胎児への影響はほとんどありません。
麻酔の影響
歯科で使用する麻酔は使用量も少なく、局所麻酔なので胎児への影響はありません。
服薬
妊娠初期はお薬の服用は避けたほうが良いのですが、母体も胎児も安定してくる妊娠中期以降では歯科治療で処方されるお薬を服用しても胎児への影響はないでしょう。
それでも不安がある場合は、歯科医師や薬剤師、産科の主治医に相談上で治療を行います。
妊婦さんに優しい歯科、ひだまり歯科医院でマタニティ歯科検診を
ひだまり歯科医院は、出産されてからもお子さんと一緒に通っていただける歯科医院です。
院内はバリアフリー設計なので、妊婦さんも歩きやすい環境が整っています。
キッズスペースやおむつ交換台もご用意していますので、2人目のお子さんを出産される方も、お子さんと一緒に気軽にお越しください。
妊娠中はむし歯や歯周病のリスクが高まります。
もし、妊娠初期でも歯が痛む場合は、お薬で無理に押さえようとせず、まずは当院にご相談ください。
普段はむし歯や歯周病の症状がない方も、妊娠中の変化で歯に異変が起こることもあります。
安定期に入ったら積極的に歯科医院を受診しましょう。
また、出産してからすぐは、なかなか出歩けませんし、授乳中もお薬には気をつけなければなりません。
動けるうちにむし歯を治療しておきましょう。
安心して出産を迎えられるよう健康なお口に整えておくと、出産後もしばらく安心できます。
出産後の歯科治療について
出産後、授乳期間に母親がお口の痛みで来院した場合、特に抗生物質の使用は控えています。
しかし、あまりに感染が重い場合は抗生物質をご相談の上使用します。
母乳を介して、赤ちゃんに移行するのは微量ではあり、短期間であれば問題ないと考えられています。
ご希望に沿った治療法をご提案させていただきます。