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部分入れ歯の料金相場とは?保険と自費の違いと選び方について

監修:歯科医師 高島 光洋


部分入れ歯の画像

「部分入れ歯を作るには、いくらかかるんだろう?」「保険と自費って何が違うの?」

歯を失って入れ歯治療が必要になったとき、多くの方が最初に気にするのは“治療の費用”についてです。

部分入れ歯の治療には保険適用と自由診療(自費)の2種類があり、それぞれ料金だけでなく快適さ・見た目・耐久性にも大きな違いがあります。

この記事では、部分入れ歯の種類ごとの料金相場と特徴を、専門家の視点でわかりやすく解説します。

1. 部分入れ歯とは?歯が抜けたあと放置するとどうなる?

部分入れ歯は、1本から数本の歯を失ったときに、その隙間を補うための取り外し式の義歯です。

一般的な部分入れ歯は、人工の歯と歯茎を模した土台(義歯床)、そして残っている歯にかけて固定するための金属のバネ(クラスプ)で構成されています。

「部分入れ歯は必要なの?奥歯が1本くらいなくても困らないけど。」と思っている方がいるかもしれません。

しかし、歯が抜けたまま放置していると、歯が抜けてできたその隙間に隣の歯が倒れて傾いてきたり、その結果噛み合わせがずれたりして、全体のバランスが崩れることがあります。

その結果、他の歯に負担がかかりすぎて破折し、顎関節症や肩こり、顔の歪みなどの全身の不調につながるケースも少なくありません。

失った歯を補うことは、見た目だけの問題ではなく、体全体の健康を守るためにも大切なことなのです。

2. 保険と自費(自由診療)の違い

部分入れ歯の料金は、「保険適用」か「自費(自由診療)」かによって大きく異なります。
簡単にまとめると以下の通りです。

比較項目保険適用自由診療
費用の相場目安約5,000〜15,000円(3割負担の場合)約10万〜80万円
使用素材プラスチック・金属バネなど制限ありチタン・シリコン・特殊樹脂など制限なし
見た目金属のバネが見えることがあるバネなしタイプで自然な見た目
装着感厚みがあり違和感が出やすい薄く精密でフィット感が高い
耐久性摩耗しやすく数年で作り替えが必要長持ちしやすく修理も可能

保険の部分入れ歯は、費用を抑えたい方に適しています。

一方で、自費の入れ歯は見た目や快適さを重視する方におすすめです。

自費の場合、費用は高めになりますが、個人に合わせた材料を用いて設計も精密に行うので、長持ちしやすく「長期的にはお得」と感じる方も多いでしょう。

3. 部分入れ歯の種類と料金相場

ここからは、代表的な部分入れ歯の種類と費用相場を紹介します。

(1)保険適用の部分入れ歯

保険で作る部分入れ歯は、プラスチックの土台に金属バネで固定するタイプです。

料金は約5,000〜15,000円程度(3割負担)が一般的です。

費用が安く、治療期間も短く済むのが特徴です。

ただし、厚みがあるため、装着したときの違和感を覚えやすく、金属バネが目立つ点がデメリットと言えるでしょう。

耐久性も高くはないので、数年ごとに作り替えが必要になることもあります。

(2)ノンクラスプデンチャー(バネなし入れ歯)

金属バネを使わず、歯茎の色に近い特殊樹脂で固定する入れ歯です。

見た目が自然で、口を開けても入れ歯と気づかれにくいのがメリットです。

料金相場は8万〜30万円程度になります。

薄くて軽く、装着感が良い一方で、部分入れ歯のみの対応になります。

また、経年劣化により作り直しが必要になる場合もあります。

金属アレルギーの方には非常におすすめです。

(3)金属床義歯(チタン・コバルトクロムなど)

入れ歯の土台部分を金属で作るタイプです。

部分入れ歯で30万〜60万円程度が一般的です。

金属ならではの高い強度により、薄くて軽く、違和感が少ないのが特徴です。

また、熱が伝わりやすいため「食事の温かさ・冷たさ」を感じやすく、食事の楽しみを損ないません。

耐久性にも優れており、長期使用が可能です。

(4)シリコン義歯(コンフォートデンチャー)

歯茎に触れる部分に柔らかいシリコンを使用し、クッションのように痛みを軽減します。

料金は10万〜55万円程度です。

密着性が高く、外れにくいことが特徴。「硬いものが噛みにくい」「歯茎が痛くなりやすい」方にも向いています。

ただし、シリコン部分の経年劣化が起こるので、定期的なメンテナンスが必要になります。

(5)テレスコープ義歯(コーヌスクローネ)

残っている歯に金属キャップ(内冠)を装着し、その上に入れ歯(外冠)を被せる二重構造の高精度義歯です。

料金相場は50万〜150万円前後になります。

バネがないため、見た目が自然でしっかり噛めるのが最大のメリットです。

清掃性にも優れ、長期間使えることも特徴です。

ただし、高額になりやすいことと、残っている健康な歯を削る必要がある点はデメリットと言えるでしょう。

4. 他の治療法との費用相場の比較

治療法保険適用費用相場自費診療費用相場特徴
部分入れ歯約5,000〜15,000円約10万〜80万円負担が少なく幅広い症例に対応
ブリッジ約2〜3万円約5〜20万円両隣の歯を削って固定
インプラント保険適用外約30〜40万円外科手術で骨に固定、天然歯に近い噛み心地


部分入れ歯は、他の治療方法と比較すると、歯を削らずに治療できるという点がメリットになります。また、複数の歯を失った場合でも比較的費用を抑えられる治療法です。

5. 高くなる治療費を抑える方法は?

自費の治療を選択すると、治療費が高額になります。しかし、以下のような制度を利用して治療費を軽減することも可能です。

医療費控除の活用

部分入れ歯の費用(自費を含む)は医療費控除の対象となります。

年間の医療費が10万円を超える場合、確定申告で還付金を受け取れます。

実質的に治療費の負担減となります。

デンタルローン(分割払い)

歯科医院によっては、デンタルローンを利用して分割払いにすることも可能です。

「一度に支払うのは不安」という方でも、月々の負担を抑えて治療を始められます。

6. 費用よりも「快適さ」で選ぶことが大切

部分入れ歯の料金は、保険適用なら1万円前後、自費なら10万〜80万円と選択する治療方法によって大きな幅があります。

ただし、“安さ”だけで選ぶと、装着したときの違和感や見た目、耐久性に不満が残ることもあるのが判断を迷わせるところです。

一方で、自費の入れ歯は費用こそ高めですが、「見た目の自然さ」「長期的な快適さ」「噛みやすさ」に優れ、結果的に満足度が高い治療であることは間違いありません。

まずは歯科医院で、あなたの口の状態と生活スタイルを踏まえたうえで、「どの入れ歯が一番快適か」を相談してみましょう。

そして、お口や歯は、食事や会話などで毎日使う大切なものです。
料金も非常に重要ではありますが、見た目や快適さなども含めたストレスなく毎日の生活を送れるかという質の部分や、長く使用できるかという視点も含めて検討してみてはいかがでしょうか。

当院でも入れ歯に関するご相談はいつでも受付可能です。お気軽にご相談ください。

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