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マウスウォッシュの効果とは?正しい選び方と効果を高める使い方

監修:歯科医師 高島 光洋


コップに注がれている水色のマウスウォッシュ

毎日の口腔ケアに、マウスウォッシュを取り入れる方が増えています。たしかに、お口の健康を維持するうえで、マウスウォッシュの使用は効果的です。
しかし、市販されている製品の種類は非常に多く、どのような基準で選べば良いのか、あるいは本当に効果があるのか、疑問に感じている方も少なくないでしょう。
今回は、実際にマウスウォッシュにはどのような効果があるのか、また、その効果を最大限に引き出す使い方についてわかりやすくお話ししていきます。

【目次】
1.マウスウォッシュに期待できる具体的な3つの効果
 1-1 口臭の発生を原因から抑える効果
 1-2 歯肉炎や歯周病を予防する効果
 1-3 虫歯の発生と進行を防ぐ効果
2.「洗口液」と「液体歯磨き」の違いと正しい選び方
 2-1 歯磨きの仕上げに使う「洗口液」
 2-2 歯磨きに使用する「液体歯磨き」
3.成分表示から見るマウスウォッシュの科学的根拠
 3-1 細菌を殺菌する「CPC」や「CHX」
 3-2 歯茎の炎症を抑える「GK2」
 3-3 歯を強くする「フッ化ナトリウム」
4.マウスウォッシュの効果を最大限に引き出す使い方
 4-1 必ず歯磨きの後に使用する
 4-2 使用後に水でゆすがない
 4-3 就寝前のケアを最も丁寧に行う
5.マウスウォッシュ使用時の注意点と正しい知識
 5-1 ブラッシングの代わりにはならない
 5-2 アルコールによる刺激と乾燥に注意
 5-3 医薬部外品と記載のあるものを選ぶ
6.お口の健康を守るためにマウスウォッシュを正しく使おう

マウスウォッシュに期待できる具体的な3つの効果

マウスウォッシュは、液体という特性を活かして、歯ブラシが届きにくいお口の隅々まで成分を行き渡らせることができる、優れた口腔ケア用品です。
厚生労働省の「e-ヘルスネット」においても、洗口液は歯垢の付着を抑制し、口内の細菌数を減少させる効果が認められています。
ここでは、日常生活で特に実感しやすい3つの大きな効果について見ていきましょう。

口臭の発生を原因から抑える効果

口臭の主な原因は、口の中に生息する細菌が食べかすなどのタンパク質を分解し、ガスを発生させることにあります。

マウスウォッシュに含まれる殺菌成分には、これらの細菌の活動を抑制する働きがあります。単に香料で臭いを上書きするだけでなく、臭いの元となる細菌そのものにアプローチするため、持続的な口臭予防が期待できます。

特に、外出前や人と会う前のエチケットとして非常に有効です。

歯肉炎や歯周病を予防する効果

歯周病は、歯と歯茎の間に細菌が繁殖し、炎症を起こすことで進行します。マウスウォッシュには、炎症を鎮める成分や、歯周病菌を殺菌する成分が含まれています。

マウスウォッシュは液体であるため、口腔内の隅々まで行き渡ります。歯ブラシが届きにくい部分の目に見えない細菌を殺菌し、歯茎の腫れや出血を防ぐサポートをします。

毎日の習慣にすることで、健康的な歯茎を維持しやすくなります。

虫歯の発生と進行を防ぐ効果

虫歯予防を目的としたマウスウォッシュには、フッ素(フッ化物)などの有効成分が配合されているものがあります。

フッ素は、酸によって溶け出した歯の表面を修復する「再石灰化」を助け、歯の質を強化する役割を果たします。

特に、歯の隙間や奥歯の溝など、磨き残しが発生しやすい箇所の虫歯予防に効果的です。

「洗口液」と「液体歯磨き」の違いと正しい選び方

マウスウォッシュの棚には、似たようなパッケージの製品が並んでいます。一見同じ「マウスウォッシュ」ですが、実はその性質によって大きく2つのカテゴリーに分けられるため、購入する際には注意が必要です。
この違いを正しく理解していないと、せっかくの薬用成分の効果が十分に発揮されない可能性があります。

それぞれの特徴と使い分けのポイントを正しく把握しましょう。

歯磨きの仕上げに使う「洗口液」

一般的にマウスウォッシュと呼ばれるものの多くは、この「洗口液」に該当します。これは、通常の歯磨きが終わった後の「仕上げ」として使用するものです。
ブラッシングで落としきれなかった汚れに成分を届け、お口の中を清潔に保つ役割があります。

お口の中に適量を含み、数十秒間ゆすいで吐き出すだけで完了します。
手軽に使えるため、忙しい時や外出先でのリフレッシュにも適しています。

歯磨きに使用する「液体歯磨き」

「液体歯磨き(デンタルリンス)」は、文字通り「液状の歯磨き粉」です。洗口液とは使い方が異なり、口に含んでゆすいだ後に、歯ブラシで磨く必要があります。

歯ブラシにつけて使用するペースト状の歯磨き粉と目的は同じですが、研磨剤や発泡剤が含まれていない製品が多いのが特徴です。そのため、歯の表面を過度に傷つける心配が少なく、電動歯ブラシを使用している方や、歯を優しく磨きたい方に推奨されます。

成分表示から見るマウスウォッシュの科学的根拠

マウスウォッシュの効果は、配合されている「有効成分」によって決まります。これらは医薬部外品として、一定の効果が認められているものです。
自分の悩みに合わせて適切な成分が配合されている製品を選ぶことが、オーラルケアの質を左右します。

ここでは、代表的な有効成分とその役割について解説します。

細菌を殺菌する「CPC」や「CHX」

多くのマウスウォッシュに採用されているのが、塩化セチルピリジニウム(CPC)グルコン酸クロルヘキシジン(CHX)といった成分です。
これらの成分は、細菌の細胞膜にダメージを与えて殺菌し、歯垢の形成を遅らせる効果があることが、多くの研究で示されています。

特に、お口の中がネバつく時や、就寝前のケアにおいて重要な役割を果たします。

歯茎の炎症を抑える「GK2」

グリチルリチン酸ジカリウム(GK2)は、生薬の甘草に由来する成分で、優れた抗炎症作用を持っています。
歯茎の赤みや腫れがある場合に、その炎症を鎮める効果が期待できます。

歯周病予防を謳う製品には、先述の殺菌成分と組み合わせてこのGK2が配合されていることが多く、多角的なアプローチが可能です。

歯を強くする「フッ化ナトリウム」

フッ化ナトリウム(フッ素)は、虫歯予防の有効な手段として厚生労働省も推奨している成分です。
液体であるマウスウォッシュは、歯の表面だけでなく歯と歯の間にまでフッ素を届けることができるため、非常に効率的です。

低濃度のフッ素を毎日使い続けることで、酸に強い丈夫な歯を作ることが可能になります。

マウスウォッシュの効果を最大限に引き出す使い方

マウスウォッシュは、ただ使うだけでなく、タイミングや方法を少し工夫するだけで、得られるメリットが大きく変わります。
間違った使い方をすると、せっかくの成分が台無しになってしまうこともあります。歯科医師が推奨する効果的なステップを確認していきましょう。

必ず歯磨きの後に使用する

マウスウォッシュは、あくまでも歯磨きをサポートするための補助ツールです。歯の表面にべったりと付いた歯垢(バイオフィルム)は、マウスウォッシュを使用するだけでは剥がれ落ちません。そのため、「歯磨きをした後に使用する」ことが非常に重要です。
まずは歯ブラシやフロスでしっかりと汚れを除去し、成分が歯の表面に直接触れられる状態を作ってからマウスウォッシュを使いましょう。

使用後に水でゆすがない

マウスウォッシュを吐き出した後、口に残る感覚や味が気になって水でゆすぐ方も少なくありません。しかし、水でゆすぐと、お口の中に留まるべき薬用成分がすべて洗い流されてしまいます。
効果を長く持続させるために、使用後は少なくとも30分程度は飲食やうがいを控え、成分をお口に馴染ませるようにしましょう。どうしても味が気になる場合は、少量の水で軽く一度だけゆすぐ程度に留めてください。

就寝前のケアを最も丁寧に行う

24時間の中で最も細菌が増殖するのは、唾液の分泌が減る就寝中です。そのため、寝る直前のマウスウォッシュは極めて重要です。
寝る前に丁寧に歯磨きをして、最後にマウスウォッシュで仕上げをすることで、翌朝のお口の不快感(ネバつきや口臭)を劇的に軽減することができます。

マウスウォッシュ使用時の注意点と正しい知識

手軽で便利なマウスウォッシュですが、注意点を知らずに使用し続けると、思わぬトラブルを招くこともあります。
健康を守るための道具がお口の環境を損なう原因にならないように、以下のポイントを心に留めておいてください。

ブラッシングの代わりにはならない

「忙しいからマウスウォッシュだけで済ませよう」という考えは、長期的に見てお口のトラブルを招く原因になります。
歯垢(プラーク)は細菌同士が強固に結びついた「膜」のような状態で歯に付着しています。これを破壊するには、歯ブラシによる物理的な摩擦が必要です。マウスウォッシュは、あくまで「プラスアルファ」のケアであることを理解しましょう。

アルコールによる刺激と乾燥に注意

マウスウォッシュには、アルコール(エタノール)が含まれるタイプと、ノンアルコールタイプがあります。
アルコール入りは強い爽快感がありますが、人によっては刺激が強すぎたり、口の中を乾燥させたりすることがあります。
特に、お口の乾燥(ドライマウス)が気になる方や、口内炎ができやすい方は、刺激の少ないノンアルコールタイプを選ぶことをお勧めします。

医薬部外品と記載のあるものを選ぶ

市販のマウスウォッシュを購入する際は、パッケージに「医薬部外品」という表記があるか確認しましょう。
この表記は、日本の薬機法に基づき、特定の効能・効果(殺菌や炎症抑制など)が認められた有効成分が含まれていることを示しています。確かな効果を期待するのであれば、医薬部外品を選ぶのが安心です。

お口の健康を守るためにマウスウォッシュを正しく使おう

マウスウォッシュは、毎日の歯磨きと組み合わせることで、口臭予防、歯周病予防、虫歯予防の質を格段に向上させることができるツールです。
大切なのは、「洗口液」と「液体歯磨き」の違いを理解し、自分の目的に合った成分が含まれている製品を正しく使用することです。
特に、就寝前の仕上げとして取り入れると効果的で、将来の歯の健康を守るための大きな一歩となります。

もし、自分に何が合っているのかわからない方は、当院へいつでもご相談ください。製品の選び方から使用方法まで、プロの視点から、あなたに最適なオーラルケアプランをご提案いたします。

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