監修：歯科医師　高島 光洋

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ガミースマイルとは？症状と見た目の特徴

笑った時に上顎の歯茎が過度に露出する状態のことを、『ガミースマイル』と言います。歯科では、上の歯茎が3mm以上見えている場合にガミースマイルと診断されることが一般的です。

人によっては、明るく晴れやかな笑顔、と好意的に捉える場合もありますが、実際には「人前で笑うのが恥ずかしい」「写真を撮る時に口元を隠してしまう」といった見た目のお悩みに繋がるケースが多く見られます。

また、歯茎が強調されることで歯の形やバランスが悪く見え、口元全体の印象に影響を与えることもあります。

ガミースマイルになる原因とは？

ガミースマイルの原因はひとつではなく、骨格・筋肉・歯の位置・歯茎の発達など、さまざまな要素が関係しています。

主に、以下の3つのタイプに分類されます。

1. 骨格や歯並びによるもの

• 上顎の骨が突出している（上顎前突）
• 過蓋咬合（ディープバイト）で歯並びが深く咬み合っている
• 上顎が縦に長い（ハイアングル顔貌）
• 歯が低い位置に生えている

これらの多くは遺伝によるもので、生まれつきの骨格や歯の位置が原因です。
また、幼少期の指しゃぶりや、舌で前歯を押す癖（舌癖）などの悪習慣も、骨格の形成に影響を与える可能性があります。

2. 筋肉や唇の形によるもの

• 上唇を持ち上げる筋肉（上唇挙筋）が発達している
• 上唇の縦幅が短く、薄い

笑った時に上唇が大きく持ち上がることで、歯茎が露出してしまうタイプです。こちらも体質的な要素が関係していることが多いです。

3. 歯や歯茎の形態によるもの

• 歯が小さくて短い
• 歯茎が歯を覆っている（歯肉過形成）

歯の大きさや歯茎の形が原因で、相対的に歯茎が目立ってしまう状態です。

女性の方がガミースマイルになりやすいの？

「ガミースマイルは女性に多い」というイメージを持つ方も多いですが、男女差に関する科学的な根拠は明確ではありません。

女性の方が口元への美意識が高く、見た目に敏感であるため、悩みとして表面化しやすいようです。

最近では、男性でもビジネスや婚活などに際して口元の印象が気になり、治療を希望する方が増えています。

原因別に見るガミースマイルの治療法

ガミースマイルの治療は、原因によって方法が異なります。自己判断ではなく、まずは歯科医院で正確な診断を受けましょう。
ここでは主な治療法をご紹介します。

＜上唇の筋肉が原因の場合＞
〇ボトックス注射
上唇を持ち上げる筋肉の働きを弱め、唇の動きを抑えることで歯茎の露出を減らします。効果は4〜6ヶ月持続し、比較的気軽に受けられます。

〇上唇粘膜切除術
唇の内側の粘膜を切除・縫合することで、上唇が上がりすぎないようにします。長期的な効果が期待できます。


＜歯茎が原因の場合＞
〇歯肉整形・歯冠長延長術
過剰な歯茎をカットして、歯の見える面積を広げます。歯の形とのバランスを整えるのに有効です。


＜歯並びや骨格が原因の場合＞
〇矯正治療
ワイヤーやマウスピースを用いた歯列矯正で、歯の位置や咬み合わせを調整します。過蓋咬合が原因の場合には特に効果的です。

〇外科手術（上顎骨切り）
重度の場合は、上顎の骨を切って後方に移動させる手術を行うこともあります。根本的に改善できますが、入院やダウンタイムが必要です。

ガミースマイルは治療すべき？放置するリスクとは

ガミースマイルは病気ではないため、必ずしも治療が必要なわけではありません。ただし、以下のような見た目のコンプレックスや健康面のリスクに繋がる可能性があります。

■口元へのコンプレックス
笑うことに自信が持てないため表情が硬くなり、対人関係への影響が懸念されます。また、写真撮影時や会話中に、無意識に口元を隠してしまうこともあります。

■虫歯・歯周病のリスク増加
上顎が突出していたり、口が閉じにくかったりすることで口呼吸になりやすく、口腔内が乾燥しやすくなります。これにより、唾液の自浄作用が低下し、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

■口臭の原因
口内が乾くと雑菌が繁殖しやすく、口臭が強くなることもあります。

ガミースマイルのお悩みは、専門家に相談を

ガミースマイルは、見た目だけでなく、健康面や精神的な面にも関わる口元の問題です。しかし、その原因を見極め、適切な治療を受ければ改善することができます。

「笑顔に自信を持ちたい」「口元の悩みを解消したい」と感じている方は、まずは歯科医院で相談してみましょう。早めの対処が、あなたの笑顔と人生をより豊かにしてくれます。

当院では、無料カウンセリングを行なっています。まずはお気軽にご相談ください。

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