乳歯の虫歯を見逃さないで!大人以上に早期発見が大切な理由
お子様の乳歯、虫歯になっていてもどうせ生え変わる歯だし……なんて思っていませんか?
実は乳歯が虫歯になって抜歯になったりすると、将来生えてくる永久歯にも影響を与えてしまう、ということをご存知でしょうか?今回はそんな大切な乳歯を虫歯にしないための対策についてお話をしていきます。
【目次】
1.こんなサイン出ていませんか?
2.乳歯が大切な理由
3.乳歯を守るためには、ご自宅と歯科医院でのケアが必要!
3-1.歯磨き
3-2.食事の管理
3-3.定期検診
4.まとめ
こんなサイン出ていませんか?
お子様の歯をよく観察してみてください。白い斑点はありませんか?
歯にできる白い斑点はホワイトスポット(乳歯の一部分が白濁した状態)と言われるもので初期の虫歯です。
「黒くないのに虫歯なの?」と思われるかもしれませんが、実は初期の虫歯は白いのです。そのため虫歯と気づかず見逃してしまうことが多く、注意が必要です。
乳歯は虫歯の進行がとても早く、発見が遅れると抜歯が必要になることがあります。これには歯の構造が関係しています。乳歯は永久歯に比べてエナメル質が薄いため、表面が溶け始めるとすぐに神経に到達してしまうのです。
そのため、お子様の仕上げ磨きなどをする時などに、もし「ホワイトスポット」を見つけたら早めに歯科医院で確認をするようにしてください。
乳歯が大切な理由
乳歯はいずれ生え変わる歯ではありますが、永久歯が生えてくるまでの間に重要な役割を果たしています。物を噛むということだけではなく、永久歯が正しい位置に生えてくるためのガイドの役割をしてくれているのです。
乳歯が虫歯などで抜けてしまうと、抜けた部分の左右の歯が傾いてきて、永久歯が生えてくるスペースが狭くなってしまうことがあります。スペースがなければ、永久歯は正しい位置に生えてくることができません。その結果、歯並びが悪くなり噛み合わせ、発音などに影響を及ぼす可能性があるのです。そのため適切な時期まで乳歯がお口の中に生えていることはとても重要なのです。
乳歯を守るためには、ご自宅と歯科医院でのケアが必要!
では、お子様の乳歯を守るにはどうすれば良いでしょうか?それはお家でできる毎日のケアと歯科医院での定期検診の受診です。
歯磨き
お子様だけではうまく歯磨きをすることはできません。そのため親御さんの仕上げ磨きがとても重要になります。歯の表面だけではなく、歯と歯の間や歯の溝などもしっかりブラッシングするようにしましょう。
またお子様の歯磨きの際にはフッ素入りの歯磨き粉を使うことをおすすめします。歯磨き粉に含まれるフッ素は、歯の「再石灰化」を促進する効果があるので、歯の表面を強くして虫歯になりにくくすることができます。
食事の管理
乳歯を守るためには、食事のタイミングや食べ方にも注意が必要です。
お菓子やジュースのように糖分の多いものを口にすると、お口の中で虫歯菌が歯を溶かす酸を作りだします。その酸が歯の表面を溶かし虫歯になっていきます。
甘いものを全く食べてはいけないというわけではありませんが、ダラダラと継続してお菓子や甘い飲み物を取る習慣があると、お口の中が虫歯に成りやすい状態が続いてしまいます。そのため食事やおやつの時間をしっかり管理し、お口の環境を整えてあげることが大切です。
定期検診
しかし、お忙しい親御さんにとってお子様の歯磨きや食事の管理を徹底することは難しいこともあるでしょう。また虫歯は目では見えないところにできていたりすることもあるので、早期に発見することは困難です。
そのため歯科医院での定期検診が必要不可欠になります。
歯科医院ではレントゲン撮影によって目に見えない虫歯の有無を確認したり、歯科医院でしか取り扱えない濃度の高いフッ素を塗布したりすることができます。虫歯などのトラブルを早期発見して未然に防ぐことができます。
まとめ
先述した通り乳歯は永久歯の歯並びに影響を与えるので、ひいてはお子様の健全な発育にも影響を与えかねない重要な役割をもった歯です。
日頃のご自宅でのケアと歯科医院の定期検診で、大切なお子様の歯を守っていきましょう。
歯科医院の定期検診は保険が適用されます。お子様のお口の中で何か気になることがありましたらお気軽にご相談ください。