口臭を気にせずコーヒーを楽しむために。知っておきたい口臭対策
監修:歯科医師 高島 光洋
カフェのそばを歩くと、ふわっと香るコーヒーの香りに癒され、一杯の誘惑に駆られることはありませんか?コーヒーの香りにはリラックス効果的があると言われていて、非常に多くの方が嗜間れています。しかし、コーヒーを楽しんだあとに心配されるのが口臭の問題です。
今回は、コーヒーが口臭に及ぼす影響についてお伝えします。
1.コーヒーを飲んだ後に口臭が気になる理由
2.コーヒー以外に、こんな飲食物も口臭の原因になります
2-1アルコール
2-2チーズ・牛乳
2-3エナジードリンク
2-4ソフトドリンク
3.コーヒーを飲んだ後にオススメの口臭ケア
4.まとめ
コーヒーを飲んだ後に口臭が気になる理由
コーヒーを飲むと癒される一方で、口臭が気になられる方も中にはいらっしゃるでしょう。これには唾液の分泌が大きく関わっています。
コーヒーに含まれるカフェインには利尿作用があり、体の水分を排出してしまいます。そうして、唾液の分泌量が減少し、結果として口臭が強く感じられることがあるのです。
また、酸味成分は口の中を酸性に傾けます。摂取する量やタイミングによっては、さらに口臭が強くなることがあるため、コーヒーの飲み方には注意が必要です。
コーヒー以外に、こんな飲食物も口臭の原因になります
口臭の原因はコーヒーだけではありません。日頃私たちが気軽に楽しんでいるさまざまな飲食物の中にも口臭を引き起こしているものがあります。
アルコール
アルコールを過剰に摂取した翌日に、特有の不快な口臭を感じたことはありませんか?アルコールは肝臓でアセトアルデヒドという物質に分解され、通常はさらに分解を繰り返して無害な物質に変わります。しかし、過度の飲酒によりアセトアルデヒドが大量に生成されると、肝臓の処理機能が追いつかなくなり体内に蓄積します。アセトアルデヒドは非常に強い臭いを持つ物質です。それが体内を循環することで、体臭や口臭を引き起こしてしまうのです。
チーズ・牛乳
牛乳やチーズなどの乳製品に含まれる含硫アミノ酸は、実は揮発性硫化物の原料です。コーヒーに牛乳や生クリーム、砂糖を加える方もいらっしゃいますが、これらの甘味成分や乳成分はこうない細菌の増殖を助けることがあります。その結果、口内環境が酸性に傾き、口臭ガスを発生させる細菌が増えて口臭が強くなってしまうのです。コーヒーを飲んだ後は、しっかりとケアをすることをお勧めします。
エナジードリンク
エナジードリンクには、コーヒーと同様に、利尿作用のあるカフェインが含まれています。これによって、唾液の分泌が減少し、口の中が乾燥して口臭を引き起こすことがあります。
また、糖分は細菌の栄養源です。エナジードリンクのような甘い飲料は口臭をさらに悪化させる恐れがあるため、その後のケアも踏まえて摂取するようにしましょう。
ソフトドリンク
ソフトドリンクが口臭の原因に?と意外に思われるかもしれませんが。その原因は糖分にあります。特に、糖分が多く含まれているジュースなどは口内の唾液の分泌量を減少させてしまうため、口臭を感じるようになるのです。
コーヒーを飲んだ後にオススメの口臭ケア
コーヒーを味わうことは、多くの方にとって日々の楽しみの一つです。口臭を気にせずにすむように以下のケアを取り入れてみてはいかがでしょうか。
- 水分をとる
- キシリトールのガムを噛む
- マウスウォッシュを使う
- 舌磨きをする
- 空腹時のコーヒーを避ける
水分の摂取は、タイミングや種類によっては口臭をより強くしてしまう場合があるので注意が必要です。また、水分を過剰に摂取することで逆に利尿作用が強まり、唾液の分泌が減少する恐れもあるため、適量を心がけてください。バランスの取れた飲水量とこれらの口臭対策を組み合わせることで、コーヒーを愛飲しながらも口臭を効果的に管理することができます。
まとめ
コーヒーは日々の休息を彩る一杯として重宝されていますが、過度な摂取は口臭を引き起こします。気兼ねなく楽しむためには、コーヒーの量や飲むタイミングを調節したり、飲んだ後に適切なケアをしたりすることが欠かせません。お勧めしたケアはどれも簡単に行えるものばかりです。口臭対策はコミュニケーションにおけるマナーにもつながるため、早速今日から取り入れてみてはいかがでしょうか?