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フッ素塗布はどれくらいの頻度で行えばいい?理想的な間隔とその理由について

監修:歯科医師 高島 光洋


歯磨きをする少年少女と女性

虫歯予防には定期的なフッ素塗布が非常に効果的です。頻度は3ヶ月に一度がより効果的とされています。では、なぜ多くの歯科医院が3ヶ月ごとのフッ素塗布を推奨するのでしょうか?この記事では、3ヶ月という間隔でフッ素を塗布することの根拠と、それが私たちの口内環境にどのような影響を与えるのかを詳しく解説します。

フッ素塗布の間隔は3ヶ月に一度がベスト

フッ素塗布には、歯を強化して再石灰化を促すことで虫歯のリスクを減らす効果があります。しかし、その効果は3ヶ月ほどしか持続せず、予防効果を維持するためには3ヶ月ごとに塗布し直す必要があります。ただし、それぞれのお口の中の状態や生活習慣によって適切な間隔は異なるため、歯科医師と相談して自分に合ったケアを行うことが大切です。

特に、お子様の場合は注意が必要です。子供の歯は柔らかく虫歯になりやすいため、乳歯が生え始める1歳半頃から、永久歯がすべて生え揃う15歳頃までの、定期的なフッ素塗布が推奨されます。この継続的なケアにより、お子様の歯を健康に保つことができます。
大人でも、虫歯のリスクが高い場合はフッ素塗布が効果的です。次の章では、どうしてフッ素を塗布すると虫歯予防に繋がるのかを詳しくご説明していきます。

どうしてフッ素塗布は定期的に行なった方がいいのか

食事をするたびに、口の中の細菌は食べ物の糖分をエネルギーに変えるために酸を生成します。この酸が歯のエナメル質を溶かし、歯を弱くしてしまうのです。こうした毎日の小さな攻撃が、長期間にわたって歯を侵す原因となります。
ここでフッ素塗布が大きな役割を果たします。フッ素塗布は次の3つの効果によって私たちの歯を守ります。

1、歯質の強化
歯のエナメル質を強化し、より硬くすることで、酸による溶解への抵抗力を高めます。これにより、日常の食事で発生する酸から歯を守ることができます。

2、再石灰化の促進
再石灰化という、失われたミネラルが再び歯に戻る効果を促進します。歯の再石灰化が進むと、初期の虫歯(軽度のカリエス)や、歯の表面に生じた微小な損傷部分の修復が期待できます。

3、細菌の活動の抑制
細菌の代謝を阻害することで、虫歯を引き起こすバクテリアの酸生成を抑える効果があります。これにより、虫歯の進行を遅らせることができます。

フッ素の効果は時間と共に減少します。常に歯を保護して健康な状態を維持するためには、定期的に塗布することが必要です。

自宅で行うフッ素塗布と歯科医院のフッ素塗布の違いとは

フッ素塗布は歯の健康を守る方法として非常に効果的ですが、自宅と歯科医院でのフッ素塗布にはどのような違いがあるのでしょうか?それぞれの特徴とメリットを見てみましょう。

自宅でのフッ素塗布

自宅でのフッ素ケアには、主にフッ素入り歯磨き粉を使います。市販の歯磨き粉に含まれているフッ素は、濃度が900〜1450ppmと比較的低めに設定されており、毎日使用しても問題ありません。自宅で簡単に行えるため毎日のルーチンに取り入れやすく、無理なく続けられるのが大きな利点です。

歯科医院でのフッ素塗布

歯科医院でのフッ素塗布には、自宅で使用する歯磨き粉に含まれているものよりもはるかに高濃度(約9000ppm)のフッ素を使用します。この高濃度フッ素は、専門の機器や技術を使って、歯全体に均一かつ適量を塗布するため、より効果的に虫歯予防が期待できます。歯科医や歯科衛生士による正確な塗布は、歯に最大限の保護を提供し、虫歯のリスクを大幅に減らすことができます。

理想的なフッ素の使用法

自宅での毎日のフッ素使用と、歯科医院での定期的な高濃度フッ素塗布、どちらか片方だけではなく両方行うことが虫歯予防には最も効果的です。日常のケアと専門的なケアを併せて行なって健康な歯を維持しましょう。

3ヶ月に一度の定期検診でフッ素塗布をしよう

フッ素塗布は、健康な歯を維持する上で欠かせない習慣です。単に一度行うだけではなく、日々のお手入れに取り入れて定期的に繰り返すことが必要です。毎日の歯磨きには低濃度のフッ素入り歯磨き粉を使い、しっかりとブラッシングすることを心がけましょう。さらに、3ヶ月に一度の定期検診では、より高濃度のフッ素を塗布することで予防効果を高めることができます。
次の検診日はもう決まっていますか?定期的なフッ素塗布を行い、毎日を健やかな笑顔で過ごしましょう。

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